虫歯の治療をするにも、きれいな歯を作るにも、インプラントをするのも歯周病管理というものは、
その基礎となるもので非常に大切なことなのです。
ここでは、「では歯周病ってどういう風に治すの?」という問いに具体的に説明していきます。
歯周病
まずは動画で歯ぐきのところが歯周病になった時、
どう変わっていくのかみていきましょう。
断面図で表すと下図となります。
おおまかにいうと歯周病のひどさが増すにつれて、
歯石がついている面積が大きくなっているのがわかると思います。
歯石がついているだけでなく、その付近の歯の表面も感染を起こして
歯周病の細菌がうようよしています。
最終的にはこの部分を除去していきたいのです。
次に歯周病の治療の基本を見ていきます。
まず歯周病の検査を行います。左図は歯ぐきの長さを測っているのですが、
歯周病が進行してくるとその部分の骨が吸収してくるので、
その分歯ぐきの面積が大きくなります。
どの歯のどの部分がどういった歯周病のレベルなのかを
レントゲンと合わせて調べていきます。
基本的にはこの長さが長いほど歯周病のレベルが高いといえるのですが、
なおかつこの検査の時に歯ぐきが出血や膿がでるのか?
歯ぐきの中の歯の表面に異物がついているのかも調べていくので
非常に大切な検査になります。
後に述べる治療の各段階でもこの検査をしていき、
歯周病が治っているのかどうかの判断基準にもなります。
![](../img/guide/douga4.jpg)
みなさんもよく歯石取りというものを歯医者さんでされた片もいらっしゃると思いますが、
これは単に口の中の汚れを取るというより、
炎症を起こしている歯ぐきの治療という意味合いが強いんですね。
歯石というものは通常歯ぐきより上にあるものと、歯ぐきの中にあるものとにわけられます。
みなさんがイメージするされるものは、歯ぐきより上にある歯石と思いますが、
これは黄色っぽい色でわりと軟らかいんですが、
動画部分を良く見てみるとぶつぶつみたいなものがこぶりついています。
これが実はやっかいなもので、これをきれいにしていかないと
中々歯ぐきからの膿や出血が治らない事が多いのです。
歯周病の治療開始としてまず歯ぐきから上の部分の歯石を取り除いていきます。
これは通常超音波で水を流しながらとっていくのですが、これを歯ぐきの中に入れていくと痛くてかなわないので出来ません。
なのでしっかりとまず歯ぐきより上の部分の歯石をとって、その後がとても重要ですが、とった部分に歯ブラシを的確に当てていくことです。
いままで歯石によってはじかれていた歯ブラシが当たりだすことによってその部分の歯茎は確実に引き締まってきます。
そうする事によって、今まで中に隠れていた歯石が顔をのぞかせ始めます。
その段階で歯ぐきの中にある歯石を含め今度は細い手指器具で歯の表面をつるつるにしながらとっていきます。
この時は歯ぐきの中に器具をいれるので、当然麻酔をしてからやっていきます。
こうして歯ぐきの中の歯の表面がきれいになる事によって歯の周りからでていた膿や出血は治まってくるのです。
以上が歯周病の基本治療になります。
以上が歯周病の基本治療なのですが、
問題はこの処置を行ってなお歯ぐきの状態が良くならない場合です。
歯というものはかなり複雑な形をしているので、
歯ぐきの中に埋まっている奥の方の部分の歯石や
腐った歯ぐきみたいなものがなかなかとれないのです。
そこで外科的な処置になるのですが、
歯ぐきえお切って中の部分を見える状態にして汚れを取り除いていきます。
その後しっかりと縫い合わせて、お口用の包帯をして安静にしていきます。
以上が大まかな歯周病の治療の流れですが、
やはり状態は患者さん個人個人で違いますし、
一概に同じ治療で治るわけではありません。
そしてなんといっても大事なのは、口の中をきれいに保つ事つまり歯磨きになるのです。